user 金融機関、証券会社などの預貯金、証券口座などを相続により解約や名義変更をすることを「遺産承継」と言います。
遺産承継に必ず必要となる書類など
- 相続の形態により必要な書類は異なります。詳細は必ず各金融機関にご確認下さい。
①金融機関所定の相続手続依頼書（相続届）など（相続人全員の署名、実印押印）
②戸籍謄本など（被相続人（亡くなった方）の出生から死亡までの戸籍謄本の全部、相続人全員の戸籍謄本、死亡した相続人がいる場合には死亡した相続人の出生から死亡までの戸籍謄本の全部、※兄妹姉妹の相続の場合には他にも必要な戸籍謄本があります）
③相続人全員の印鑑証明書（金融機関所定の発行からの期限があります）
④通帳、キャッシュカードなど
⑤手続きをする相続人の実印
⑥手続きをする相続人の身分証明書
遺産承継に必要となる場合のある書類など
⑦②に代えて法定相続情報一覧図
⑧特定の相続人が手続きをする場合には他の相続人全員の委任状（署名、実印押印）
⑨特定の相続人が相続する場合には遺産分割協議書（相続人全員の署名、実印押印）
⑩遺言書がある場合には遺言書（自筆証書遺言の場合には検認済のもの）
⑪相続放棄をしている方がいる場合には相続放棄申述受理証明書
⑫遺産分割調停をしている場合には調停調書
金融機関の支店から書類が相続センターなどに回付され解約手続きがなされます。（解約、振込完了まで約２週間から３週間程の期間がかかります）。
ご注意点
①特に大きな金融機関では来店予約が必須です。予約をせずに来店をすると一切対応をしてもらえない金融機関もあります（私は某銀行の支店で別室に連れていかれたことがあります）。一方で予約をしようとすると直近の予約が取れずに翌々週からでないと予約が出来ないといった混雑ぶりです。その結果、１日で数行を廻るスケジュールを組むことが出来ずに数日の時間をかけて数行を廻ることとなってしまいます。
②予約をして店舗に赴いても支店では非常に多くの時間を手続きと待機に使います。また書類に不備があればまた再度の来店が必要になります。その結果、数日の時間をかけて数行を廻ることとなってしまいます。
③ゆうちょ銀行は、名寄せ（被相続人の口座データを統合して洗い出すこと）をせず、相続人が書類に記載した貯金口座のみの相続手続きをします。よって知らない口座については相続手続きから漏れてしまう場合がありますため、貯金等照会の手続きが必須です。
④信託銀行には、預金口座、証券代行（証券の特別口座）及び信託口座などがあり、特に証券代行については手続き漏れのないよう注意が必要です。
⑤証券の遺産承継手続きは名義変更のみをすることが出来、被相続人名義のままの口座を解約することは出来ません。
ご自身で遺産承継の手続きをし、司法書士には相続登記のみを依頼することももちろん可能ですが、遺産承継の必要書類は相続登記の必要書類とほぼ重複すること、相続人に署名実印をもらうためにご自分が東奔西走し、また多くのご自分の大切な時間を割いた結果、「相続人とのやりとりが大変だった」、「何度も銀行に行くことになりとても時間が掛かった」といった思いをされないためにも、更には一部分のみを専門家に依頼することにより手続き漏れや相続税の申告漏れなどを防ぐためにも、専門家にすべての手続きを丸投げされることをお勧め致します（税金に関する相談、申告は税理士のみが行うことが出来ます）。
当事務所では、遺産承継完了報告として金融機関から発行されるエビデンスや明細票を相続人の方にお引き渡し致します。よって相続人の方は遺産承継の内容について確認することが出来、安心して相続手続きを当事務所にお任せ頂くことができます。また「口座があるかわからないが調査して欲しい」というご要望にも対応しております。相続税の申告が必要な場合やその可能性がある場合には税理士をご紹介しております。
金融機関には以下のようなものがあります
銀行（ゆうちょ銀行、三菱ＵＦＪ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行、横浜銀行、東日本銀行、神奈川銀行など）
信用金庫（川崎信用金庫（かわしん）、横浜信用金庫、湘南信用金庫、芝信用金庫（しばしん）、城南信用金庫、さわやか信用金庫など）
農業協同組合、その他（セレサ川崎農業協同組合、中央労金など）
信託銀行（三菱ＵＦＪ信託銀行、三井住友信託銀行、みずほ信託銀行、ＳＭＢＣ信託銀行など）
ネット銀行（セブン銀行、楽天銀行、ソニー銀行、オリックス銀行、じぶん銀行、PayPay（ペイペイ）銀行、住信ＳＢＩネット銀行、ローソン銀行など）
証券会社（野村證券、大和証券、ＳＭＢＣ日興証券、みずほ証券、三菱モルガンスタンレー証券など）
